今年度も1年間の集大成となる「京都商店街創生フォーラム2026」を2月23日に開催しました!

変化する商店街、未来を見据え考え合う
2025年度、商店街創生センターでは、商店街への訪問や意見交換会を通して商店街の未来を参加者どうしで考える「商店街これかラボ」や、商店街の課題に対し新しいアクションプランの創出を目指す「商店街ジャンクション」、商店街や子育て支援団体関係者などが子育て支援についてできることを考え実践につなげていく「子育て×商店街フォーラム」、開設10年を記念する「商店街創生センター10周年記念フォーラム」などの取組を行ってきました。
そして、1年の集大成となる「商店街創生フォーラム2026(以下、フォーラム)」を2月23日に開催しました。
まずは、主催者である京都府の鈴木一弥副知事と京都商店連盟の上田照雄会長から開会の挨拶でフォーラムの幕が開けました。

鈴木副知事「今回のテーマを「未来を見据えながら考え合う」としているが、この「考え合う」ということが私は非常に大事と思っている。この京都の地で、商店街という一つのフィールド、テーマとして、多くの皆様方と共に考え合いながら、次の時代にも繋いでいきたい。」

上田会長「商店街の活性化には、商店街はもちろんのこと地域に愛着を持つ人材の存在が欠かせない。商店街が「お買い物の場」として、また「コミュニティの中心」として、さらに発展していくために、商店街や地域に愛着を持つ仲間づくり、商店街で挑戦してみたい、何かをやってみたいという人の後押しが改めて重要。

商店街創生センター田中事務局長 フォーラムの趣旨やセンターの事業説明
第1部:オープニングトークタイム


木藤亮太氏(株式会社ホーホゥ 代表取締役/株式会社油津応援団 取締役ほか)
最初のプログラムは、木藤 亮太(きとう りょうた)さんによるオープニングトーク。
木藤さんは、2018年に初開催したフォーラムの基調講演で、宮崎県日南市・油津商店街再生をまちづくり会社と共に手がけ、かつて地域の憩いの場であった商店街の喫茶店を自ら借金し復活させ、再び地域の人々の集いの場にしました。自らが商店街の店主として地域と関わることで、商店街の信頼を得て外部の若者が参入しやすい環境を構築し、約4年で25を超える新規出店を実現した事例をご紹介いただきました。
あれから7年が経ち、商店街創生センター設立10周年を迎えた今、『商店街を”語る”、今を”語り合う”、そして”語り続ける”』をテーマにお話しいただきました。
「商店街を活性化させるには、当事者として地域と関係性を醸成するプロセスが重要であり、商店街をかつての姿に取り戻そうとするのではなく、時代のニーズに合わせ、商店街の姿や役割を考え行動する、また、昔の良かった頃に戻ろうとする後ろ向きな『再生』ではなく、今の時代に必要とされる機能をどう生み出し、変化していけるかが重要です」と語ります 。「単なる店舗誘致ではなく起業家支援に注力し、地元の若者たちが自らのアイデアでどんどんチャレンジできる『わくわくする空気感』を創ることこそが、商店街を動かす大きな原動力になります」と話します。


第2部:トークセッションタイム
ー第1部のゲスト木藤氏を交えて商店街のこれからを語るー


・活性化のきっかけとなるのは、若者の小さなチャレンジ。商店街がチャレンジの場となり、変化に対応できる人材を育成することが今後の商店街の役割。
・まちの人が、商店街や地域の課題を自分ゴトとして捉え、みんなで共有した時にまちが動き出す。商店街はそのきっかけを提供することができる場。

(広瀬さん)
・商店街の役員が活性化のラストチャンスと考え自ら出資して地域の若者とまちづくり会社を設立。役員が「風除け」となり、若者がのびのび行動できる環境を作った。
・今では世代交代も進み、商店街だけでなく、農業者や近隣の商業者なども巻き込んで地域課題の解決に取り組んでいる。

司会進行は、坂井晃人さん(株式会社ツナグム)が担当。
第3部:活動プレゼンテーションタイム

第3部では、京都府内外で商店街に関わる8組のプレゼンテーターが2つの会場に分かれ、取組事例の発表を行いました。
登壇者の皆さんは、次のとおりです。
開場① 司会:タナカ ユウヤさん((株)ツナグム) |
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| プレゼンタイトル | |
| 1 |
地元高校と商店街が出会った、その先の地域の未来
― 走り始めた高校×商店街プロジェクトの現在地 ―
北田 朋也 氏/Kyoto AI×Edu Lab(KAEL)代表・探究コーディネーター
河本 卓 氏/京都府立鴨沂高等学校教諭・Q活指導担当
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| 2 |
『人が居ない場所に人を集めるまちづくり』過疎化地域から始める新たな挑戦!
戸村 聡里 氏/旅するデザイナー
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| 3 |
CoCoしらかわ「つながリサーチ」~若者の商店街利用について~
草野 智哉 氏・稲田 仁美 氏/CoCoしらかわ 商店街企画班
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| 4 |
小さなチームが生み出す、地域に大きなインパクト
藤原 祐太 氏/OH MY GOD株式会社 代表取締役
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会場② 司会:藤田始史さん((株)地域計画建築研究所) |
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| プレゼンタイトル | |
| 1 |
六地蔵で仲間とともに動き出した地域や商店街の未来づくり
潮見 禅 氏/うなぎのしお冨・ろくみら実行委員会
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| 2 |
「やってみたい」を街で試す淀本町の仕掛け。淀本町商店街の取り組み
秋吉 史子 氏/カフェスタッフ
池淵 寿美 氏/言語聴覚士
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| 3 |
子育て世代も集う商店街へ ~絵本交換会×商店街~
山本 サヤカ 氏/合同会社アイリーライフ 代表・ecoto京都 副代表
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| 4 |
商店街、健康インフラになる?!
山上 博子 氏/株式会社100 代表取締役・一般社団法人シニアライフパートナーズ 理事
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ここでは、4組の事例を紹介します。
最初に紹介するのは、設計事務所アトリエボンドの代表であり、「旅するデザイナー」として活動する戸村聡里さん 。京都府綾部市にて、森・建築・人を循環させるサーキュラービジネスに取り組まれている事例について紹介いただきました 。
戸村さん: 綾部市の過疎化地域で土地を借り、間伐材を活用した木製コンテナ「Trip Hut」の開発を進めています 。全国各地で活動して実感したのは、地元が本気になれば「何もない」と言われる場所でも人は集められ、事業を成功させられるということです 。ショールームまでの動線を「旅」に変えることで距離や時間の壁を取り払い、日本の地方の魅力を発信していきたいと考えています 。
現在はまちづくり法人「AYABE CURATIONS」の設立を準備されており、無人駅である山家駅前を拠点とした新たな賑わいづくりに注目です !

次に紹介するのは、地域活動に興味のある若者が集まる団体「CoCoしらかわ」の草野智哉さん(写真右)と稲田仁美さん(写真左) 。古川町商店街と連携し、若者の商店街利用に関する調査を行った事例について紹介いただきました 。
草野さん・稲田さん: 10〜20代を対象に調査したところ、若者は商店街の「レトロな雰囲気」を圧倒的に支持していることが分かりました 。一方で、「具体的な用事がない」ことが利用しない主な理由となっています 。また、SNS時代でありながら意外にも「人からの伝聞」などのアナログな経路で情報を得ているという発見もありました 。これらの学びを活かし、若者が商店街を利用したくなる仕組みを地域の方と一緒に作っていきたいです 。
これからの若者と商店街の新たなつながり方を再発見していく、「CoCoしらかわ」の皆さんの活動に期待が高まります !

続いて紹介するのは、カフェスタッフの秋吉史子さん(写真左)と、言語聴覚士の池淵寿美さん(写真右) 。京都競馬場の最寄り駅である淀駅近くの「淀本町商店街」を舞台に、商店街を「挑戦の場」に変える取り組みを紹介いただきました 。
秋吉さん・池淵さん: 商店街を「テストプレイス」として開放し、「やりたいことはあるけど場所がない」という人たちのチャレンジをサポートしています 。これまでに大学のゼミと連携したイベントや、学生団体による雑貨屋の営業などが行われてきました 。人との交流を通じて安心感やぬくもりを感じられるコミュニティを創造し、子供からお年寄りまでが集える商店街を目指しています 。
「仲間を探している」と語るお二人の呼びかけに応じ、今後さらに多様なチャレンジが生まれる淀本町から目が離せません !

最後に紹介するのは、合同会社アイリーライフ代表で「ecoto京都」副代表を務める山本サヤカさん 。商店街創生センターの事業の1つである商店街ジャンクションを通じて、整理収納アドバイザーの知見を活かし、深草商店街とマッチングして「絵本交換会」を企画した事例について紹介いただきました 。
山本さん: 商店街への来街動機を「買い物」以外にも広げたいと考え、誰でも持ち寄りやすく会話が生まれやすい「絵本」に着目しました 。交換会は親子が何度も足を運ぶきっかけになり、商店街での自然な交流を生み出します 。今後は「絵本ポスト」の設置など、イベントとしてだけでなく、日常的にモノが循環し、地域と子育てがつながる継続的な仕組みを作っていきたいです 。
「モノの価値を見直し、暮らしを豊かにする」という山本さんの想いが、深草商店街を拠点に地域全体へと広がっていくのが楽しみです !
第4部:ダイアログタイム
―商店街創生フォーラム2026を振り返って考える商店街のこれから―
最後のプログラムであるダイアログタイムではフォーラム全体を振り返り、参加者同士での対話を行いながら、自分ごととしての商店街のこれからを考えていきました。

司会進行は、タナカユウヤさん(株式会社ツナグム取締役)。






それぞれの地域と、そこに暮らす人々の生活に密着した、商店街という場所。この日集まった100名以上の参加者一人ひとりが、商店街のかたちや関わり方を考えました。回を重ねるごとに、どんどんと熱気が増している京都商店街創生フォーラム。地域の垣根を越え、商店街という言葉でつながった今回のフォーラムをきっかけに、これからますます全国で活動が活発になっていくことでしょう。




開場① 司会:タナカ ユウヤさん((株)ツナグム)
会場② 司会:




