墨染ショッピング街のMAPづくりにまず動いたのは森本美津代会長(美容室 ミント)。そしてMAPづくりの次はSNSでの情報発信を積極的に取組んだら、協力してくれる人たちがどんどん増えていきました。今やいろいろなイベントなども開催するなど商店街のいろんな活動が動き出しています。
そんな行動力がある森本会長と支える人たちがいる墨染ショッピング街について取材しました!
墨染ショッピング街って?
京都市伏見区 京阪電車墨染駅前の墨染通りと直違橋通り沿いにある店舗が加盟し、入れ替わりがあるものの今現在は56店舗。(2021年11月)
墨染には掛馬神事で有名な藤森神社があり、毎年5月5日に行われる藤森祭(神幸祭)では地域商店街として地域の発展、伝統文化の継承を願い協力されています。
業種は、飲食店や物販店に加え、医院、金融機関、郵便局、学校、保育園といった生活に必要な業種から、美容室、福祉関係、住宅関係といったサービス業など。
また周辺には「墨染寺(ぼくせんじ)」「藤森神社(ふじのもりじんじゃ」「欣浄寺(ごんじょうじ)」といった歴史的な社寺仏閣もあり、「物を買うだけの商店街ではなくて暮らしの利便性と歴史的ロマンを兼ね備えたショッピング街なんです」と森本さんは話します。
森本さんが会長になって6年。会長になったいきさつについて聞いてみると
「前会長が足の手術で入院することになり、『1年だけ変わって。』というお願いから、1年だけならと引き受けました。約束の1年後、交代を申し出ると『1年(いちねん)てゆうた?7年(しちねん)てゆうたえ~。』と言われて今に至ります。騙しやすかったからかなあ(笑)』就任したからにはいい加減なことはできない」とも。
前会長の元生好子さん(京料理うを友の女将)に聞いてみました。
元生さんは、4代目の会長。 今ではみんな和気あいあいと言いたいことが言えるようになったけれど・・・我が強い店主達をまとめてきた人。今は会計として役に残り、若い人と古い方とのパイプ役をされています。 |
なぜ森本さんにお願いを?
「森本さんは、美容師の見習いだったころから担当してもらって50年以上の付き合い。いろいろ話す中で地域や商店街に関心がある人だと思ったんです。売り出しの手伝いも声をかけると快く引き受けてくれるし。
会議で(森本さんが)提案したことが却下されると凹むと言わはるけれど、芯は強くて頭も切れる。注意する時は、はっきりと言える。そして気遣いもある。会長にもってこいの人だと見込んだんです。以前に会長を代わりたいといわはった時には『私みたいに、この人なら会長にという人を自分で捜してき~』と言うてます(笑)」
MAPづくりから広がるネットワーク
「元々墨染ショッピング街が安心、安全 明るい街づくりの為に街路灯を設置して、維持管理費用を商店街で負担していますが、会員や地域の方は知らない人が多い。会員は、ただ会費を払っているだけではなく、地域に役立っていることを知ってほしいんです。そして盆踊りの時に地域の人に商店街をPRしたい!」との思いから森本さんはMAPを作成することを決めたとのこと。
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MAPは会員の妹さんによって描かれた温かみのあるイラストがとても評判いいそうです。
店舗の入れ替わりもあることから毎年作られ、今年のMAPもイラストが1か所変わっています。どこが違っているのか、それを捜すのも面白いですね。
みんなの思いの元となった街路灯
30年前、女性部「小町会」47名でデザインが可愛いことから選んだそうです。実物が思った以上に大きく重そうなことにビックリしたとか。 |
街路灯の維持管理にはお金がかかります。個々の負担を軽くするためには加盟店を増やすことが必要です。そのための加盟のお願いにも森本さんは積極的に訪問し、加盟店への案内なども内容をしっかりと把握した上で、1店舗ずつ説明をしながら資料を配布されます。その行動力と熱意が各店に伝わって協力や、新規加入にも繋がっているのでしょう。
盆踊りを自治会と協力して行うことで商店街のことを知ってもらう機会になったり、金融機関からは商店街MAPは良い取組みだからと、加入店舗を紹介してもらえることもあるそうです。近くにある医療・介護施設からも地域のこととして今後なにか一緒に出来ることはないかとの申し出もあったとのこと。
商店街のPRには欠かせないSNS
森本さんは、商店街の魅力をPRして来街者を増やし、加盟店を増やしたいという思いから、会員間でも情報発信や情報共有ができるFacebookページを立ち上げました。その時に投稿を担当していたカフェの方がコロナ禍で閉店することになり、担当者がいなくなる危機に。でも幸いなことに引き継いでくれる人がいたのです。
ご両親が今の場所で住宅兼店舗として、喫茶店やリフォーム会社を経営。その後継いだことから、地域の古い方とは信頼関係があります。会で新しいことを進める時や新規加盟のお願いなどには仲介役として、持ち前の行動力を生かして積極的に動かれます。取材の時も保育園の園長先生や地域の方たちと気軽に挨拶を交わされていました。 |
SNSやHPを担当しようと思ったのは?
「ショッピング街では、他に投稿する人がいないと聞いて引き受けました。SNS投稿は、もともと好きで自身はInstagramをしているので新たに墨染ショッピング街のInstagramも立ち上げました。HPはまずベースを作り、後は補助金をつかってプロに制作を頼み、更新は担当しています。」
SNSでは、加盟店同士でもフォローを協力し合っていますが、森本さんは加盟店の記事を必ずフォローしています。「いつもタブレットを手放せない。『いいね』をしないといけないから」とのこと。なかなかできないことですね。
広がるネットワーク
「多様な業種をまとめることは難しいけれど、いろんな業種があり過ぎるくらいでよかった。それぞれができることを手伝ってあげようかという人もいてくれる、それが魅力。」と森本さん。
コロナ禍に一番つらいのは子ども達だという共通の思いがあり墨染ショッピング街の会員である、いろどり保育園、スマイルスター、リファイン桃山の3店舗の有志と京都教育大生がSNSで寄付を募り、子どもたちのためにイベント「お寺でハロウィン」を開催したり、京都市伏見区深草支所の深草マルシェに顔を出したことから繋がって【E-TOKO深草】テイクアウトマーケットに出店などいろいろな広がりが生まれています。
コロナ禍においては、商店街活性への様々な提案がありました。それらにも積極的に取り組んでいます。
☆冊子 墨染ショッピング街ぶらぶらマップ
☆販促として制作したロゴ入りエコバッグ
みなさんの思いは一つ。「住みやすい地域になったらいいな。」
墨染ショッピング街の皆さんの思いは一つ『住みやすい地域になったらいいな。』
「新規加盟する若い人たちの行動力と、それを支える古くからの人たちの協力もあってバランスがとてもいい。ネットワークが広がるのも皆さんのおかげです。」と森本さん。
魅力ある人が人を呼ぶ墨染ショッピング街。ここには昔ながらの人情味溢れる商店街の姿がありました。
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