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【第36回】つなぐ、伝える「なやまっちラヂオ」
2020/11/18
今日のゲストは宇治橋通り商店街佐脇理事長!向かって左、小林満理事長(納屋町商店街)と杉たまさん
今日のゲストは宇治橋通り商店街佐脇理事長!向かって左、小林満理事長(納屋町商店街)と杉たまさん

 コロナ禍において、デジタルツールの活用が急展開し、商店街でも情報発信やコミュニケーションなどについて新たな方法をとりいれるところも増えてきている。

情報発信の手段として、最近再び若者を中心にラジオが熱い!とか、そんな中昔からラジオ番組で情報発信をやっていた商店街がある。伏見の納屋町商店街振興組合だ。番組名は「なやまっちラヂオ」。生みの親はパーソナリティ、さらに納屋町商店街の理事長でもある小林満さん。ラジオ番組だけでなく商店街のいろいろなイベントをしかけるアイデアマンでもある、今回はそんな小林さんにあれやこれや聞いてみた。

まずは、「納屋町商店街ーパッサージュ納屋町5番街ー」って?

商店街のある納屋町の歴史は古い。豊臣秀吉の伏見城築城と同時に城下町として誕生し、堀尾帯刀吉晴の邸地があったところから「帯刀町」と称するようになり、その後伏見市誕生にともない「納屋町」(なやまち)と改称した。明治42年に今の商店街の前身といえる納屋町進商会が発足、翌43年には早くも「鉄柱アーチ型全覆式日覆い」を完成させ隆盛を極めたという。

平成8年には、それまでのアーケードを一新し、パリのパサージュをイメージしたモダンなアーケードを完成させた。いち早く新しいものを取り込み自分のものとしてしまうこの進取の気風は今も健在だ。ラジオ番組もしかり、次々に新しいことに挑戦し続けている。

▲明るくモダンな印象のアーケード

○ 納屋町といえば、面白いイベント。コロナ期においてもユニークなものを次々とされていましたが、そのアイデアはどこからくるんですか?

 この間の「コロナで一句」川柳大募集はイベントができないという中、日頃から商店街に協力してくれている龍谷大学の坂本ゼミの生徒が、この時期に出来るイベントで密にならないものとしてアイデアをだしてくれたもの。これが懸賞のサイトにも載ったこともあって、700句の応募が北海道から九州まで全国からありました。

▲入賞作品を見ながら歩くのも楽しい!

その他だと理事会で考えたり、他は自分で言い出すことが多いかな」、カレーイベントは昨年で2年目やけど、(小林さんが)ずっとやりたいと言い続けて・・・やるまでに3年かかりました。こたつのイベントもなんとか昨年から開催できて、思いがだんだん形になってきたかな。

  

○理事長になられて何年ですか?

 2010年より丸11年になりますね。石本元理事長は10年、その時副理事長をやっていて「次は小林やな」ってことで引き継ぎました。理事長になって、ゆるキャラをつかって納屋町をブランディングしたいという思いのもと、生まれた「なやまっち」。その「なやまっち」を作りあげたのを期に、いろいろなイベントをやってきました。毎回毎回、やったらできるんやという成功体験をみんなで積み重ねてきて、4年前からは企画会社との連携も始め、うまくいってきています。その「なやまっち」を広く知ってもらうため、また「なやまっち」を通して納屋町商店街を知ってもらうために、とつかかりとして始めたのがこのラジオ番組なんです。

なやまっちラヂオ♪

 7年前(2013年)に始まった「なやまっちラヂオ」は、納屋町商店街理事長小林さんがパーソナリティとして、司会進行役の杉たまさん、放送回毎にゲストと共にゲストトーク、商店街に関する情報や地域情報等の紹介を中心に放送している。週に1回、週に2回から始まったが、後に1ヶ月に1回になり、昨年からは第2週目の金曜日30分から1時間の番組となった。

もともとFM845は演歌を中心に流している局だったので熱狂的な中高年のフアンが多いそう。その層の中に「なやまっちラヂオ」へのコアなフアンがついていて、放送日じゃないときに店(小林呉服店)に差し入れのお菓子をもってきてくれる熱烈な方も。

▲こんな感じでonAIR中。

○なやまっちラヂオをしていて一番大変なことは何ですか?

 番組を続けていく中でいちばんしんどいのは、毎回のゲスト探し。放送が終わったら、次は誰にしようかと息つく暇もありません。それでもないときは局の方に紹介してもらうけど、ほぼ自分の関係で来てもらっています。12月のゲスト、佐脇さん(宇治橋通り商店街理事長)は、文教大学の関係で伏見と宇治がコラボすることがあり、その会議で会ったのが1,2度。Facebookの友だちでつながってはいたんですが、お互いのは見ている感じやったんです。たまたま島根県の呉服屋の友人がなぜか佐脇さんを知っていて、京都へきて店に寄ってくれたときに一緒に佐脇さんのバーに行って、その時にお願いしたんです。

▲佐脇さんの「暮らしのBarKaguya」にて、共通の友人と

○今までの放送の中で印象にのこったゲストを教えてください

 数あるゲストの中でも一番印象に残っているのは、竹中功(たけなか・いさお)さん。中・高・大の先輩で、竹中さんの弟さんと同級生。こちらもFacebookでつながり情報交換をしていて、ゲストででてくれませんか?と連絡したら、「ええで」と二つ返事でオッケーしてくれはったんです。

竹中さんは、元吉本興業で謝罪マスターという活動の他、ボランティアで山形刑務所に月一回行ってはります。受刑者は日頃から人とコミュニケーションをとるのが苦手な人が多いらしいので、刑期が終わって出て行く受刑者のかたに「これからコミュニケーションをとっていくにはどうしたらいいか」について話したはるそうです。『かしこまった挨拶をするよりは、雑談の中からはいっていく、世間ではそういうやり方をしてるんや』と。雑談の中から段々話を進めていくというコミュニケーションのちょっとしたコツを伝授。竹中さんは日頃からしゃべったり、原稿をかいたり、いろんな話題の引き出しを持ってられるので、通常15分での持ち時間が私のコーナーもなくして30分になったんですが、それでも足らないくらい面白かったです。

○なやまっちラヂオをしていてよかったことは?

 面白い話が聞けるというのは、パーソナリティとしての役得、また普段めったに会えないような偉い方とかでも(ラジオ番組の)ゲストにでてくれませんか?というと、これが殺し文句になるというか、お誘いしやすいですね。京都市長さんとか、伏見警察署長とか、普段やと直接いいにくい方でもラジオ番組だと意外とでてくれはるんですわ。

自然とネットワークがつくれるのが私自身よかったと思ってます。昨年から1時間番組になったせいでしゃべるネタを探すのが大変、面白い情報があったら、すぐメモするようにしている。いろんなところにアンテナを常に廻らすことになるので、いろんな情報を知るいい機会になっていますね。

 中でも「みつる みつめる」のコーナー(15分)。これのために次は何をしゃべろうかといつもネタを探していますが、コーナーがあるがために情報を集めていると言うよりは、それが面白いからやっている、やるからには面白くやるという気持ちで続けているんですけどね。

この前は『限界効用逓減(げんかいこうようていげん)の法則とカマトトぶる』って話をさせてもらいました。限界効用逓減の法則っていうのは経済用語なんですが、たとえて言うと「私きれいでしょ、ね、きれいでしょ、と何回も言っているとその相手への効果が薄れてしまうというように、カマトトというのも知っているのに知らんふりをしてみるが、しってるくせにと、結果的には効果が減少する・・みたいな、難しいことばと身近な言葉を結びつけて面白おかしく話しています。

これから・・・ラヂオも納屋町商店街も。

○最後に、小林理事長のこれからの思いについてお聞きします。

 ラジオも面白いからやっているが、面白くなくなったら他の人に譲っていいかな(笑)

商店街の活動は、「商店街やまちの雰囲気がいい、暖かみがある、安心する」とか、そういう雰囲気づくりを作りだすのが役割だと思ってやっています。

イベントをしても往々にして「イベントの時はいいけど、普段になると全然や、これだけのお金をかけてどうなんや?」という話になりますが、私はイベントをやって、人がいっぱい来てもらって賑わっていたら、「面白かったな、雰囲気よかったな、また行こうかな、なんか買って帰ろうかな」と廻り廻って売上げになるんやないかと思っています。だから売上げに結びつけるかどうかは結局は個店の努力やと。スタンプラリーのような売上げに直結するようなイベントもやりつつ、他のイベントは6,7割は雰囲気づくりやと思います。

納屋町商店街は従業員がいるところっていうのは少なく、一人や二人或いは家族でやっている店が多くて、商売の時間帯にイベントに人を出して欲しいというのは言いづらい。でも祭りの時はそういっても出ているし、祭りをやっているような楽しさを商店街のイベントにも出せればいいのでは?理事や他のメンバーと楽しさも分かち合って、今まで関わっていなかった人にも気軽に面白がってやれる雰囲気を理事会で作っていければと思ってます。

 商店街のみんなは仲間であり、よきライバルでもあります。商店街の店をよくしようというそれぞれの思い、まちをよくしようというみんなの思いの相乗効果でよくなっていく、たとえイベントが今回失敗したなと思っても、その経験からデータがとれたと思ったら成功や!と思ったらいいんやないですか。

このような小林理事長のいつも前向きな姿勢がラジオ番組を通して、また商店街の活き活きと元気な雰囲気づくりにも現れている。一度「なやまっちラヂオ」を聞いてみてくださいね。

なやまっちラヂオタイムテーブル

納屋町商店街Youtubeチャンネル

納屋町商店街振興組合

コロナで一句川柳コンテストの入賞作品も出ています!

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