真っ暗な夜の商店街。七条中央サービス会のあるお店が不定期に居酒屋になっているらしいという噂を聞き、七条御前界隈を歩いてみると・・・。ぽつんと1店だけ明かりのついているお店がありました。そのお店の名は、魚晴(うおせい)。いつもは、売り物の魚や惣菜が並べてあるショーケースには、本日の肴がずらりと並び、店内はそれぞれが好みの酒を手にした人が所狭しと立って、飲んで、しゃべっての大賑わい。その様子を一番奥の方で少し赤くなった顔でにこやかに見守っているのが、店主の岸田さんでした。
きっかけを作ったのは、商店街のイベント仲間
2015年の3月、「商店会の中で居酒屋ができたらいいなぁ。」商店会を盛りあげるイベントを一緒にした仲間5人が、閉店後の魚晴に集まって飲み会をしたのが最初。その時は、シャッターを閉めて中でやっていたそうですが、「せっかくやるんやったら、店を開けて、商店会の人、前を通る人などいろんな人に来てもらおう」、「料理は商店会の他の店から持ち寄ったり、今日残ってしもたものを安く分けてもらったらええやん」など、居酒屋に向けての話は盛り上がり、それから4ヶ月後の7月に店を開けて今のスタイルで開催。その時には、商店会のメンバーやこの商店会を応援してくれる人などが来てくれたとか。
3回目は2016年の3月、友だちの紹介や岸田さんが直接近所にあるゲストハウスに声がけをして、新しいお客さんも徐々に増えました。
そして、今回参加した4回目。6月の最終土曜日、午後5時からのオープンで、先に料金を払えば後は何を飲んでも食べてもOK。本業が魚屋さんというこのお店、養殖物は使わないというこだわりで、見るとお刺身はほぼ売り切れ状態。鳥屋さんからは空揚げ、八百屋さんからのサラダや果物、お酒は前の酒屋さんから等、目に見えないところで、商店会の皆さんの協力も。
一見さんもすぐに馴染む、商店会ならではの気さくさ。
私が着いた午後9時半頃は人が一番多い時間帯らしく、隣の人と真剣に話し込む人、一人立って好きなお酒を楽しみながら飲んでいる人、3,4人で談笑している人等、だれも帰る様子はありません。私にビールを渡してくれた若い女性は、なんと今日初めての参加でした。「前を通ったら、なんか面白そうだったので・・・」と一人での参加。そんな風にふらりと訪れても、受け入れてくれる懐の深さ、日頃人と接することが多い商店会の皆さんの良さかもしれません。
七条中央サービス会にきたら、いつでも面白いことをやっているよ。
できれば2か月に一回位はやりたいかな。盛り上がってきたら、もっと頻繁に、そして1店では一遍に多くの人が入れないので、他の店でも同じようにできたら」と岸田さん。「まだまだこれから、手探りしながら、いろいろと変えていかないと」と意欲的です。なんか面白いことやっているなと、ここに来てもらうのがねらい。人が集まる仕掛けづくりにこの居酒屋も一役買っています。「まず、居酒屋目当てでこの商店会に来てくれてもいい、何回か来ていると顔見知りになり、そのうち昼間でもちょっと寄ってくれるようになったらいい」。そんな岸田さんの思惑に、まんまと乗せられる人もまだまだ増えそうです。
どうしたらこの居酒屋に遭遇できるのか?、今後の開催情報を魚晴のFacebookに突然載せるそうですので、興味のある方は度々チェックしてみてください。
七条中央サービス会 魚晴 (会長 岸田智之さん)
京都市西七条北東野町19
電話:075-313-5364
https://www.facebook.com/kyoto.uose