学生ライターの黒木はこの夏、商店街の中にお化け屋敷ができると聞きつけ、三条会商店街を訪れた。三条会商店街とは、西は千本通、東は堀川通までの約800m、総店舗数約180店の京都最大級のアーケード商店街。いつ訪れても人通りが多く、オリジナルのBGMが流れていることが特徴である。
噂のお化け屋敷に行ってみた。受付では「ほんとに怖いときは『ギブアップ』と叫んでください」と言われたが、へらへらと聞き流す。
入口付近でヘッドホンを装着され、以下のようなストーリーを説明される。
医者に騙され娘を解剖された母親は、その医者を呪うべく白い藁人形を柱に打ち付けていたたが、六日目に突然死してしまった。母親は7体目の白い藁人形を持っていないため、成仏できずに彷徨っている。私は、その母親に白い藁人形を届けに行かなければならない。
……。
…なるほど。
既に3K、「暗い・怖い・帰りたい」である。
勇気を振り絞って前に踏み出し、扉をあけるとそこには白い服を着た女の死体が、、、
「きもちわるい…」
Kが一つ増える。
その後も、髪の長い白い女が登場。
「いやもう絶対動くやん、動くやんうごくウGオkやNnnウうぉーーーー!!!!」
驚きのあまり3低、すなわち、低姿勢(へっぴりごし)、低体温(さむけが…)、低血圧(失神寸前)に陥った私の脳内には、”Give up! Help me!!”というセリフが2万回ほど流れたが、古来日本人が育んできたサムライ魂がギブアップという言葉を発することを拒み、私は半分正気を失いながらなんとか出口にたどり着いた。
生還した時の感想は「もう勘弁。」
低依存なお化け屋敷だった。
商店街とのコラボ商品
お化け屋敷開催時期に合わせて、今年は11店舗がコラボ商品を出品。毎年少しずつコラボ店舗の数が増えているそうだ。
こちらはBrother Bakeryさんのわら人形くん。見るからにホラー感満載のビジュアル。目や口であろう穴からは、カレーとチーズが溢れ出し、食べたら呪われてしまいそうな一品。(美味しくいただきました)
こちらはらん布袋さんのブラッディソーダ。中に浮いているのは何!?下に沈んでいるのはもしや…血!?と恐る恐る飲んでみると、いちごの甘酸っぱい味が口の中に広がった。
店内は町屋のような雰囲気を醸し出しており、お化け屋敷で動揺しきった私の心を落ち着かせてくれた。
らん布施さん、実は以前から気になっていたのだが、中々入るきっかけがなかったので、とてもいい機会となった。
黒木のひとり言
学生が空き店舗をこれほどクオリティの高いお化け屋敷へと変貌させたことは大変驚きだった。
今後、商店街が住民の心を惹きつけるためには、こうした若者の視点を取り入れることが重要なのかもしれない。
今回体験した京都お化け屋敷大作戦の代表である杉浦さんは、2016年8,9月に京丹後王国でもお化け屋敷を開催しており、三条会商店街だけでなく他の地域にまで活動を広げている。次に杉浦さんのお化け屋敷が現れるのはあなたの街かもしれない、、、(ゾクッ‼)
Information
三条会商店街
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